梅の都で歴史探訪 弘道館・水戸城跡 5
街のヒト・コト
写真:現存する建造物の1つで、その様式から安土桃山時代に建てられたとされる薬医門
KODOKAN and MITO CASTLE RUINS
重要建造物が建てられ、当時水戸城の中心として機能していた二の丸跡に建てられた「水戸城跡二の丸展示館」は、『大日本史』編纂に関する業務が行われていた水戸彰考館の跡地に位置する展示館。現在では市内の教育遺産に関する情報発信や、水戸城に関する展示等が行われている。
館内を手にした散策ガイドマップを頼りに、未踏の場所「水戸城二の丸角櫓(すみやぐら)」を目指す。
水戸城内には、下の丸の浄光寺門付近、本丸の南西角と北西角、二の丸南西角の4か所に櫓が建てられていたと言われ、城の南側(城下町側)に偏って設けられていたことから、城下から城を見上げた際の視線を意識して建てられたと考えられている。
令和3年に復元された二の丸角櫓は、水戸城大手門をはじめとする城跡周辺の歴史的建造物整備の一環として当時と同じ場所に天保期の姿で復元された。櫓内では水戸城に関する映像や資料等が閲覧でき、眼下にはかつて城下町として賑わった水戸の街並みが広がる。
梅がほころぶこれからの季節には、早春の香りを連れてこの街の歴史を巡るのも良いかもしれない。