11月2日~「田村友一郎 ATM」展 開催
「Art Tower Mito」の略称「ATM」から着想を得た
新作インスタレーション
水戸芸術館にて11月2日~1月26日まで、数多くの国際芸術祭へ参加し現在最も注目を集める現代美術家のひとり、田村友一郎による7年ぶりの過去最大規模の個展を開催。
本展では水戸芸術館の英語表記「Art Tower Mito」の略称「ATM」から着想を得た新作インスタレーション《ATM》を発表、田村がこれまで書き綴ったテキストをもとに、自身の作品の根幹にある書きあらわすという行為を生成AIに委ね、生成AIはそれを手がかりに、新たな物語を機械的に提示することを試みます。
過去作の断片群によって構成された最新インスタレーションでは、遺物としての田村の過去作を通り抜けながらも生成AIによって紡ぎ出されるストーリーに導かれ、来場者は新たな“田村”に出会うことになるでしょう。
― 以下、水戸芸術館公式サイトより抜粋 ―
田村友一郎は、これまで既存のイメージやオブジェクトを起点にした作品を手掛けてきました。写真、映像、インスタレーションからパフォーマンスや舞台まで、多彩なメディアを横断し、ある土地の持つ、固有の歴史的主題から身近な大衆的主題まで幅広い着想源をもとに、現実と虚構を交差させた多層的な物語を構築することで、既存の歴史や記憶へ新たな解釈を付与し、それらを現代へと接続する点が彼の作品の特徴といえるでしょう。
本展では当館英語表記「Art Tower Mito」の略称「ATM」から着想を得た新作《ATM》を発表します。来場者は、田村がこれまで書き綴った膨大なテキストを手がかりとして生成AIが創作するショートストーリーによって、田村の作品世界へと導かれます。ナレーションや語り手を伴った物語、説話、エピソードのような形態で、ナラティヴな要素をもつ作品を構築してきた田村は、作品の出発点にはテキストの述作があると言います。
新作《ATM》では、この述作という行為を生成AIに委ねることで、田村の過去作の断片を辿りながら新たな物語を紡ぎ出すことを試みます。
【田村友一郎】
1977 年富山県生まれ、京都府在住。
日本大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程修了。2013年から14年にかけてベルリン芸術大学空間実験研究所在籍。近年の個展に「Milky Mountain/裏返りの山」(Govett-Brewster Art Gallery、ニュージーランド、2019)、「叫び声/HellScream」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2018)、「試論:栄光と終末、もしくはその週末/Week End」(小山市立車屋美術館、2017)、グループ展に「未完の始まり:未来のヴンダーカンマー」(豊田市美術館、2024)、「ワールド・クラスルーム」(森美術館、2023)、「Before/After」(広島市現代美術館、2023)、「DOUBLE VISION」(大館、香港、2022)、「ギ
フト、ギフト、」(八戸市美術館、2021)、「ボイスオーバー」(滋賀県立美術館、2021)、「Readings from Below」(Times Art Center Berlin、ベルリン、2020)、「ParticipationMystique」(明当代美術館、上海、2020)、「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」(国立新美術館、2019)、「わたしはどこにいる? 道標(サイン)をめぐるアートとデザイン」(富山県美術館、2019)、「The Fabric of Felicity」(Garage Museum of Contemporary Art、モスクワ、2018)、日産アートアワード2017、「Festival Future Nows」(ハンブルガー・バーンホフ現代美術館、ベルリン、2017)、「2 or 3 Tigers」(世界文化の家、ベルリン、2017)、「BODY/PLAY/POLITICS」(横浜美術館、2016)、「物語りのかたち」(せんだいメディアテーク、2015)、「これからの写真」(愛知県美術館、2014)、恵比寿映像祭(東京都写真美術館、2014)、「MOTアニュアル2012 風が吹けば桶屋が儲かる」(東京都現代美術館、2012)などがある。国際芸術祭「あいち2022」、ヨコハマトリエンナーレ2020、2019アジア・アート・ビエンナーレ(台湾)、釜山ビエンナーレ2018、SeMAビエンナーレ:メディアシティ・ソウル2014、瀬戸内国際芸術祭2013など、国内外の多数の国際芸術祭にも参加している。
【開催期間】 2024年11月2日(土)~2025年1月26日(日)
【開催時間】 10:00~18:00(入場は閉場30分前まで)
【入場料】 一般900円
【休館日】 月曜、年末年始(2024年12月27日(金)~2025年1月3日(金))ただし11月4日、1月13日(月・祝)は開館、11月5日、1月14日(火)は休館
【主催】公益財団法人水戸市芸術振興財団
【助成】芸術文化振興基金
【技術協力】朝日新聞社メディア研究開発センター
【協力】名古屋芸術大学、株式会社マツシマホールディングス、MtK Contemporary Art、サントリーホールディングス株式会社、株式会社常陽銀行、株式会社かわまた楽器店
【企画】井関悠(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)
【お問い合せ先】
電話:029-227-8111
水戸芸術館現代美術センター(茨城県水戸市五軒町1-6-8)