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ほおばる 2006.11.06
ふぐ鍋とふぐ刺しは単品だと時価になる。
ふぐセット¥2980(2名から)は、実にお得な嬉しいセットだ。
2名以上で来れば、セット以外に他の料理も楽しむことが出来る。

中央ビルの地下を降りるとそこには、落ち着いた雰囲気の、ちょっと高級感漂う居酒屋がある。「天天」だ。しかし高級感を漂わせているのは店構えであり、値段は決して高くない。そんなギャップが、私たちを引きつける魅力のひとつでもある。

これからの時季が旬であるフグ。フグというと高級な感じがして、なかなか手が出しにくいと思う人もいるのではないだろうか。実際、高級料理店や専門店でしか食することが出来ないだろう。

「居酒屋でとらふぐを味わえるのは天天だけですよ。」と話すのは副店長である小川さん。天天で用意されているふぐセットは、¥2,980ととてもリーズナブルで、鍋の他に小鉢や刺身、唐揚げ、雑炊も付いてくる、何ともお得なセットだ。

「ふぐ刺し(てっさ)」に使用しているフグは下関産で、コリコリとした歯ごたえと、噛めば噛むほど口の中に広がる甘みが癖になる。資格を持った料理人が、丁寧に調理しているからこその味でもある。そして冬には欠かせない料理の代表でもある鍋。フグの切り身や骨を野菜などと一緒に土鍋に入れて煮込む「ふぐ鍋(てっちり)」は、フグの上品なダシが鍋いっぱいに広がり、ポン酢と一緒に口に入れれば、箸を置く事など忘れるほど夢中になってしまう。ふぐの身も刺身とは全く違った食感を味わうことが出来る。この極上のダシがたっぷり染み込んだフグ鍋の汁に、ご飯を入れてグツグツ煮込めば、最高の雑炊が出来上がる。スタッフが、おいしい雑炊の作り方を伝授してくれるそうなので、ぜひ尋ねて自分好みの味に仕上げていただきたい。

「カエルの唐辛子炒め」¥720
蛙のイメージを壊す、まさに絶品のひとしな。
天天特製「おこげ」¥950
あんをかけた瞬間のジュワっという音で食欲倍増。
副店長の小川さん。彼女に会いに来る常連さんも多い。元気と幸せをくれる素敵な笑顔だ。 「刺身の盛り合わせ(6点盛)」
¥2,520
季節によって種類も様々だ。
「天天御膳」¥930。火曜日に来店すれば¥750で、お腹いっぱいランチを満喫できる。さらに、ご飯とお味噌汁はおかわり自由。写真の天ぷらと煮魚を中華に変えることも出来るので、毎日食べても飽きることはないだろう。

ふぐ料理は季節ものになってしまうが、オールシーズン味わえる品数も多い。メニューを見ていて目についたものが、「カエルの唐辛子炒め」だ。「蛙??」食べたことなどもちろんない。実際に料理を目にしたこともない。しかし、中国料理ではポピュラーな食材だという。そんな想像もつかない料理に驚いていると、「おいしいんですよー。」と周りのスタッフがニコニコしている。もちろん食用蛙を使っているのは分かっているが、恐る恐る口へ運んでみた。すると、「ん?鶏肉?ささみ?」と思わせるほど、淡白で甘みのある食感である。そこに、ピリッとした甘辛の味付けがピッタリと合って、実においしい。「常連さんがお連れ様を伴ったときなど、『黙って料理を出してください』とお客様から頼まれることもありますね。」と副店長。食べ終わってから料理の正体を教えビックリさせて場を盛り上げる。味も然ることながら、そんなことも出来てしまうカエルの力にあっぱれ。

天天のランチメニューのお得さにもビックリする。主にお膳物が中心で、中でも人気は「天天御膳」。6品の和食・中華料理の中から2品好きなものを選ぶことができ、ご飯とお味噌汁はおかわり自由。さらにデザートやセルフサービスのコーヒーも付くのだ。こんなに充実したランチが¥930で満喫できる。もうひとつ嬉しいのが、毎週火曜日は20%offの¥750で食べられるということ。天天御膳のほかにも、にぎり寿司や海鮮丼も同じようなサービスがある。

「おいしいものを低価格で食べていただく」という天天のモットーが感じられる、何とも笑顔がこぼれるお昼のメニューだ。


天天の特徴と言えば、店内のカウンターに設置されている調理場で見ることの出来る、料理人の華麗な手さばきと、接客をしているスタッフの丁寧な対応だ。

店内でいつも明るく素敵な笑顔を振りまいてくれる、副店長の小川さん。天天に来て5年目になる小川さんは、以前も飲食店で働いていた。「常連のお客様が多いので、必ずお顔を覚えて、その常連さんが席に着いたら注文されていなくても、いつも頼む料理やお酒を出すこともあります」と彼女は言うが、簡単に出来ることではない。ただ、お客様を想う一心でこなす姿には頭が下がる思いだ。

そんな小川さんだからこそ、常連さんのファンも多く、店内はいつも活気と温かい笑い声で溢れている。店長や他のスタッフとの掛け合いも本当におもしろい。料理に加え、「人」も天天を作り上げている。

どんな気分の時も天天へ足を運べば、すべて吹き飛んでしまう。喜びを倍にしてしまう店、それが天天である。